概要
適応デジタルフィルタライブラリは、ADSP324・ADSP674シリーズ32ビット浮動小数点DSPボードに対応した信号処理ライブラリです。 このライブラリを使用することにより、適応デジタルフィルタを簡単に実現することができます。 ライブラリは、C言語のプログラムから利用できる関数タイプと、アセンブラプログラムから利用できるマクロ定義のタイプの両方がサポートされています。 C言語関数タイプは、実行速度のほかに使い易さと汎用性を重視した設計がなされており、標準関数並みの感覚で利用できます。 また、C言語による等価関数を用いることにより、ユーザープログラムを別のDSPまたはコンピュータに容易に移植できます。 マクロ定義タイプは、汎用性を損なわない範囲で実行速度を特に重視した設計がなされており、DSPのパワーをフルに引き出すことができます。 本ライブラリは、適応デジタルフィルタの応用の例として、アクティブノイズキャンセラ(ANC)の構築とそのソースプログラム(シングルおよびマルチ)が添付しています。
(※マルチはADSP324−34のみです。)
特徴
- C言語用関数、アセンブラ用マクロ、C言語用等価C関数の3種類が用意されています。
- 速度を重視したマクロと、速度・使い易さのバランスを重視したC関数と、それぞれ十分に最適化されています。
- 複数のフィルタを簡単に構築できます。
- 通常のFIRフィルタとしても使用できるなど、柔軟性の高い製品です。
- 応用例として、アクティブノイズキャンセラ・ソフトウェアを添付しています。
基本仕様
フィルタ形式 |
時変係数を持つFIRフィルタ |
適応アルゴリズム |
LMSアルゴリズム |
最大タップ数 |
65535タップ |
フィルタ数 |
無制限(メモリー容量によってのみ制限を受ける) |
内 容 |
C関数用ライブラリ、アセンブラ用マクロファイル、等価C言語関数、サンプルプログラム(ANC) |
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